先月、個展を終え、続け様にグループ展があり、
季節の変わり目で体調も崩したりと、ずっと心身がバタバタと休まらなかったが、
ようやく、落ち着いて今回の初の個展について、お話しようと思う。
今回の個展の反省として、
展示内容や構成に関しては、かなりの手応えを感じることができた。
一方で、
今回、私が1番に感じたのは、
画家としてではなく、人間としての自分の未熟さである。
具体的に言えば、
応援してくれる人の思いを受け止めることの大切さと大変さである。
わたしは、個展をするまで、家族と友人以外で自分を応援してくれる人の存在を実感することが少なかった。
けれど、今回の個展では、私の活動をちゃんと見て、応援してくれる人との出逢いにたくさん恵まれたのである。
私は、2ヶ月前の記事で、運命の出逢いを果たしたというお話をした。
そう、きっかけは、今回個展を開催したひのつみ画廊のオーナーさんと、そこに関わる皆さんとの出逢いである。
私は、孤独の渦中にいた。
絵描きとして生きてく自信をなくしかけ、今後の人生に迷い、打ちひしがれていた私が、希望を求めて彷徨い歩いていたー。
そんなときに、出会ったのが、ひのつみ画廊の方々だった。
オーナーさんや、オーナーさんのお母様、その時個展を開いていた作家の先生、個展を手伝ってくれていた方ー。
皆が、会って間もない私を激励してくれた。
画家としての自分の苦しみを、心の底から受け止めてもらえた気がした。
そして、共に頑張ろうと、皆んなで支え合っていこうとー。そう、言っていただいた。
その暖かさに、自然と涙が溢れ出たー。
そこから、輪は広がり、個展を通して、本当に様々な人が、私のことを応援してくれていたり、絵やブログに感動して下さったりしていたことを知った。
例えば、このブログである。
正直、このブログを、最初、誰も読んでくれないと思っていた。
(勿論、沢山の方に読んでほしいという思いはあったし、そのつもりで執筆していたが、現実的に、だれがよんでいるのだろう?という不安は、実は常にあった)
ブログに対する反応も目に見えるわけではなく、ただアクセスの数字としか表れないため、読んでくださる人の存在の実感がなかったのだ。
けれど、個展で、お世話になった「ひのつみ画廊」のオーナーさんをはじめとし、友人、友人のお母様、様々な方々が私の文章を読んでくださっていたことを知った。
岩絵具の話、生き方の話、わたしの画家としての情熱がちゃんと伝わっていたのである。
それから、SNSでの宣伝もそうだ。
TwitterやInstagramで個展の宣伝をしていた。
これも、正直焼け石に水かと思っていた。
けれど、それをみて頑張ってるなぁと思い、わざわざ足を運んでくれた友人もいたー。
・
・
しかしー。
私は、初個展ということもあり、絵が売れるか売れないかという焦りや、この個展をなんとか成功させたいと、ひとりで気負ってしまっていた。
私はそれまで、画業に関しては、頼れる人も、コネクションもなく、自分から行動していたから、
自分1人でどんどん突き進むという姿勢が抜けていなかったのかもしれない。
オーナーさんと手を携えながら少しずつ進んでいくことがうまくできてなかった。
個展が終盤になるにつれ、その傾向は顕著で、次第に落ち着かなくなっていた。
今思えば、常に、どこか自分一人で歩いている気持ちがあったのだと思う。
自分なりには、色々な気を遣っていたが、それは本当に相手を思いやる気遣いであったか?
否ー。
自分本意であった。
どこか不自然で、ひどい言い方をすれば、結局自分の利益を考えていたように思う。
その結果が、1番応援してくださっていた、画廊のオーナーさんや関わって下さった方を不安にさせ、悲しませてしまっていたのである。
オーナーさんからその想いを吐露されるのを聞いて、初めて私はこの事実に気づいた。
自分どれたけ酷いことをしていたかー。
想いを踏み躙ってしまったかー。
周りが見えず、1人よがりになってしまっていたのだ。そのことを痛感した。
胸がつまったー。
しかし、それでもこれだけははっきり言える。
今回の個展、晩夏の詩は、間違いなく、良い展示であった。
表現も、空間も、誰かとひと夏の永遠を共有できる展示だったと思う。
嬉しい言葉も頂いた。素敵な方々に絵も購入頂いた。
個展そのものは、大成功だったのである。
けれどー。
一方で私は、作品、表現以外の、人間としての自分の課題が浮き彫りになったのだ。
展示をしていく、続けていくということは、人間関係がうまれ、続いていくということだ。
様々な人間関係が生まれてゆく。
私の活動が、誰かの心に、人生に大きな影響を及ぼすことを、初めて実感をもって自覚させられ、
結果、その覚悟が、実は全然できてなかった自分を突きつけられたのだ。
私はたくさん間違える人間だ。
焦ったり、そのときの気分でよく判断を間違える。
けれど、立ち止まって、ふと振り返れば、私は沢山の人の愛を、想いを受けて、今こうして絵の活動をしている。
ひのつみ画廊のオーナーさんも、そんなに悲しい思いをさせてしまったにも関わらず、私にそのことを話してくださった。
その想いに、勇気に、応えていく責任があると思った。
自分だけが幸せ、嬉しい、楽しい。それだけでは、もうだめなのだ。
幸せをもらったら、幸せを返していく。
当たり前のことかもしれないが、その当たり前に気づいて、行動するということー。
それが今回の個展で1番学んだことである。
そう、「アーティスト」としての富田久留里ではなく、
「人間」富田久留里としての器を広げたい。
そう感じた。
たくさんの優しさを頂いた。それは、私の絵を愛し、そして私自身を愛してくださるからなのだとー。
その優しさの存在に気づき、その優しさを受け止めて、そして、私も、優しくありたいー。
それが、ゆくゆくは、画家としての自分の成長にもきっと繋がると信じてー。
そう、このブログをいつも読んでくださる貴方に、少しでもお返しできるようにー。
温かさと情熱溢れ、素晴らしいご縁を繋いでくださる、ひのつみ画廊さんのHPはこちらから↓↓
作家紹介はこちらから↓