アートの旅 ゲルハルト・リヒター展____ 無機と人間の狭間で 2022年9月21日 先日、閉幕迫るゲルハルト・リヒターの大回顧展を見るため、東京国立近代美術館へ足を運んだ。 私のなかでリヒターを見る目的としては、 ドイツ表現主義から連綿と続く強固な下地のうえにつくられる、 冷静で強度のある現代美術に触れ、 自身の作品の強度を改めて見直すきっかけにしたかったというのがある。 その幅広い作品スタイルに触れ... kururi
生き方について 私が絵の仕事だけで生きていく覚悟を決めた理由【兼業画家、辞めました】 2022年7月12日 「生活のため」の仕事は、虚しい 先日、自分の人生の中で大きな決断を下した。 それは、現職を辞め、開業届を出し、 絵描きの仕事だけで生きていくという決断だ。 提出した開業届 突拍子もない出来事だ、 皆さんも、驚かれるかもしれないが、 このことは、実は自分が1番驚いている。 つい数週間前までは思ってもいなかったことだ。 私... kururi
アートの旅 一枚の絵が魂を救うということ。 2022年2月6日 苦悩する魂 最近、制作をしていて、思うのは、ひとつの絵を生み出すことの苦悩についてである。 例えば今描いている作品。、 はじめは、このような絵だった。 それが、こうなり、 現在はこうなっている。 まだ途中だが、最初から随分と変わった。 変わるたびに、これで良いではないかと思うのに、一晩たつと、気に入らず、筆をいれる。 ... kururi
アートの旅 私が冬に死にたいと思う理由 2022年1月13日 冬の旅 先日、東京に久しぶりに粉雪が積もった。 美しい雪景色に心奪われるのを感じながら、私は冬の旅を思った。 そう、京都、青森、 私は幾度も夏に訪れたが、その度に、この山々が雪に覆われ、その木々の枝が黒と白のコントラストに映えるさまを想像し、焦がれていたのを思い出したからだ。 夏に比べて体力的にも自然条件としても厳しく... kururi
生き方について 私が日本画家と名乗るのを辞めた理由 2021年12月23日 前回の記事で、言葉にできないものの美しさについて語った。 私は、しばしば、絵に添えて、詩や歌を詠むこともある。それは、絵単体、ことば単体より、絵とことばで、より、その世界に深い響きをあたえる場合があるからだ。 例えば、この作品を見ていただきたい。 つぎに、絵と文を交互にみて頂きたい。 —-雨響—- ——あめつちの境目を... kururi
生き方について 初個展で、画家ではなく、人間としての生き方について考えさせられた話 2021年9月24日 先月、個展を終え、続け様にグループ展があり、 季節の変わり目で体調も崩したりと、ずっと心身がバタバタと休まらなかったが、 ようやく、落ち着いて今回の初の個展について、お話しようと思う。 今回の個展の反省として、 展示内容や構成に関しては、かなりの手応えを感じることができた。 一方で、 今回、私が1番に感じたのは、 画家... kururi
生き方について 画家として成功してる人が絶対にもっているある力 2021年8月1日 画家として身につけるべき力の本質 日本には、画家として制作・発表を続けて大勢いる。 けれど、ほとんどの画家は、絵だけで食べていくーいわゆる職業画家ではなく、 制作以外の仕事をこなす兼業画家である。 そのなかで、多くの画家たちは、少しでも制作時間を増やすため、よりよい表現活動を実現するために、画家一本で生活できる夢を見て... kururi
生き方について 私の絵を生で見なければならない本当の理由 2021年4月8日 突然だが、 私の作品は、唯一無二の魅力がある。 それは、 眺めているうちに絵の中にからだごと溶け込める不思議な絵画 ということだ。 《凍夜》2020 部分 嘘ではないので、見に来てほしい。 私の絵を前にしたとき、そこには 「広がり」がある。 画面があるのに画面の端がないような感覚。 画面の上下左右を超えて視界からからだ... kururi
生き方について 私がどこにも展示する予定のない絵を描く理由 2021年2月24日 絵を発表することよりも大切なこと わたしは画家になると決めてから、絵を展示し、発表することを目標にして活動してきた。 日本では、絵を描く人口は多いが、絵を買う人は少ない。だから絵を売って生活できる人はほんの一握りである。 だから、どうすれば絵を描いて生活できるようになるか、計画を立てることにしたのだ。 時間は有限で、戦... kururi
生き方について 私が画家の中でも「変わっている」と思う理由 2021年1月20日 先日、画家の知り合いの方とメッセージのやり取りをしているとき、大変だけど絵を描くのが好きだから画業を続けている、という話になった。 この彼の話した内容についてみなさんは特に疑問を抱かないだろう。 けれど、私は違った。 「絵を描くのが好き」というところで引っかかったのだ。 そう、なぜなら 私は絵を描くのが別に好きではない... kururi