アートの旅 冬の奈良を訪ねて_古(いにしへ)の旅II_ 2023年1月7日 ・ ・ 「奈良の月」 ・ ・ 万葉では淡海と書いて近江である。 生駒から東へ真っ直ぐ大和盆地を眺め、その先の淡海の国を思う。 今日は連日の晴天とは印象が異なり空も大和盆地も青垣山も、すべてがたなびき薄靄のなかでただよう。 日も落ちた頃、次第に大和の山々と空の境界も薄くなってゆく。やさしい、やさしい色だった。漂うすべての... kururi
アートの旅 冬の奈良を訪ねて__古(いにしへ)の旅__ 2023年1月3日 「夜の寺」 ・ 地蔵通りに向かう境内を見下ろす石段が好きだ。 左右には杉木立のなかに福徳大神様の苔むした花崗岩の鳥居があり、その奥の杉木立の葉の間から三日月がのぞいている。 左側には慈母観音と地蔵菩薩が心静かに微笑んでいらっしゃる。 慈母観音の衣紋や肩の丸い線、表情のきりっとした口元、鼻のラインが夜の闇と燈のなかでいっ... kururi
アートの旅 千曲の旅_中秋の名月を求めて_ 2022年9月16日 「月の都」千曲 秋の虫も鳴き始め、夜気も少しずつ涼しげになってきた今日この頃。 先日、中秋の名月を求め、長野県千曲市へ向かった。 千曲は 「月の都」と名高く、西行、芭蕉、藤村、正岡子規など数多くの歌人や文学者によってその名月は描かれてきた。 また、もう一つの目的として、 来年春に個展を開催させて頂くことになった、 新し... kururi
アートの旅 万葉の故地を巡る旅 〜吉野・象の小川〜 2022年4月21日 万葉故地 高滝 "the native land of Manyo ,Takataki" (sketch) ・・高滝という場所に出た 昔見し象の小川をいまみれば いよよ清(さや)けく なりにけるかも 吉野中千本から水分神社までの登り道は、登山客も多いが、そこから高滝、宮滝に続く山路を行く人はついぞ見ず。 ここは、万葉... kururi
文化と歴史の旅 【縄文とはなにか】三内丸山遺跡 その知られざる魅力_ 2021年7月20日 ・ ・ 森に囲まれた広大な芝生、遮るものはなにもない。 昼下がりの気温は30℃を優に越え、じりじりと容赦なく日射しが照りつける。 気候はからっとしているわけでもないが、森の木々から風がそよぎ、木陰はいくぶん涼しい。ねっとりと汗が貼りつくような不快感はない。 ここは、“縄文”___。 そう、 遥か日本のルーツ、その文化が... kururi
文化と歴史の旅 私たちはなぜ空や海を美しいと思うのか。【人類の記憶】 2021年6月25日 夏が近い。 入道雲と青い海と青い空。蒸し暑い蝉の鳴き声。 あぁ、今年も夏がやってきたな、と思うわけである。 他の季節は「やってきた」なんて言わないのである。 待ち遠しいような、それでいて虚しいような、 ジリジリとした光のなかで、ある種の夢を見ているような感覚の季節。 そんな夏の風物詩である、 青い海と青い空。 人々は無... kururi