《Nostalgia》sketch 水彩
ゴールデンゲートブリッジの対岸の裏山__。
ここは人の影はなく、静かだった。
聴こえるのは踏みしめる砂利の音と自分の呼吸の音。それにゴオゴオと鼓膜に響く、強く吹きつける寒々しい海風か山風か。
日が沈むにつれ刻一刻と微妙に色合いを美しく変えていくその様になんとも言えない感傷を覚えて、ふいに枕草子の冒頭が浮かんだりして。
遠く山の向こうに薄くきらめく水平線に目を細めながら
あはれとはこういう感覚なのだ、とふいに。
遥か異国の地で、出逢った日本の心___。